こんにちは。セカイニオクル、運営者の「アキ」です。
このブログ「セカイニオクル」は、海外転勤・留学・国際発送の3つのテーマで、日本から海外への荷物の送り方・生活準備に関する情報をまとめたサイトです。
📌 セカイニオクルでわかること
「メルカリで売れた漫画を海外の購入者に送りたい」「海外に住む友人に全巻セットをプレゼントしたい」「引っ越しで漫画コレクションごと海を渡りたい」。漫画は日本が世界に誇る輸出品で、海外からの需要も年々増えています。そして紙の本は電池も食品も含まない、輸送ルール上はとても素直な荷物です。
ところが2026年6月1日、この分野の定番テクニックがひとつ、公式に使えなくなりました。日本郵便のお知らせにあるとおり、商品・販売品にあたる書籍は「印刷物(Printed Matter)」という割安な区分で差し出せなくなったんです。ネット上には今も「漫画は印刷物扱いで安く送れる」という古い情報があふれていますが、売り物の漫画にその手はもう使えません。しかも印刷物には5kgまでという枠があったのに対し、代わりに案内されている小形包装物や国際エアパケットは2kgまで。単行本およそ10冊を境に、料金の景色ががらりと変わってしまいました。
この記事では、日本郵便の一次情報でこのルール変更の中身を正確に確認したうえで、1〜2冊から全巻セットまでの冊数別の最安ルート、「届いても没収されるかも」という内容規制の壁、日焼けや角つぶれから本を守る梱包術まで、まとめて解説します。読み終わる頃には、あなたの漫画をどのルートで送るべきかがはっきりしているはずですよ。
📋 この記事でわかること
- 2026年6月1日から「商品・販売品」の漫画は印刷物で送れない──公式お知らせの中身
- 印刷物5kg枠の消滅で変わった、小形包装物・エアパケット・EMSの冊数別最安ルート
- 「わいせつまたは不道徳な物品」──届いても没収されるかもの内容規制
- 日焼け・湿気・角つぶれから本を守る梱包術と、全巻セットで効く重量逆転の代行ルート
漫画の海外発送は2026年のルール変更に注意
最初のH2では、送る前に知っておくべき壁を一次情報で整理します。漫画そのものは禁制品ではありません。ただし2026年6月に発送区分のルールが変わり、さらに「本の中身」を見る各国の規制もあります。ルール変更・冊数の壁・内容規制の順に見ていきましょう。
結論:漫画は今も海外へ送れる
まず結論から。漫画は、国際郵便(小形包装物・国際エアパケット・EMS・国際小包)でも発送代行でも、今までどおり海外へ送れます。紙の本は電池も液体も含まず、重さあたりの価値も申告しやすい、国際発送の入門に向いた荷物です。1〜2冊なら1,000円台から送れますし、全巻セットのような大物にも後述のルートがあります。
料金の全体像を先にお見せすると、1〜2冊なら1,000円台、10冊前後で4,000〜5,000円台、25冊クラスで1万円台、全巻セットの15kg級で2万円台前半〜4万円弱。冊数が増えるほど1冊あたりの送料は下がっていくので、「送りたい本がたまったらまとめて送る」が基本戦略になります。どの帯でどのルートを選ぶかは、後半の冊数別ガイドで具体的な金額とともに整理します。
変わったのは「送れるかどうか」ではなく「どの区分で送るか」です。これまで書籍の発送でよく使われてきた「印刷物」という割安な区分が、商品・販売品には使えなくなりました。フリマアプリで売れた漫画を送る人、海外向けに漫画を販売する人にとっては、料金体系が実質的に書き換わった変更です。まずはこの新ルールの中身を、日本郵便の発表そのものから確認します。
印刷物では送れなくなった新ルール
国際郵便には昔から「印刷物(Printed Matter)」という区分があります。書籍や雑誌などの印刷された紙を、手紙や物品より割安な料金で送れる特別枠で、航空便・SAL便・船便から選べて、重さは5kgまで。海外の漫画ファンに単行本を送るとき、長年これが定番ルートでした。
2026年6月1日に何が変わったか
日本郵便は2026年5月13日付のお知らせ「『商品・販売品』は『印刷物』では送れません」で、こう説明しています。「商品価値のある書籍やゲームカードなどを『印刷物(Printed Matter)』で差し出された場合、名宛国税関から、『印刷物』ではなく『物品』と見なされて返送されるなどの事案が発生しています」。つまり相手国の税関が「これは印刷物じゃなくて売り物でしょう」と判定し、日本へ送り返してくる事態が実際に起きていたわけです。
これを受けて、「2026年6月1日(月)より、書籍やゲームカードを内容とする『商品・販売品』の場合には、『印刷物』ではなく、物品として差し出すことができる国際エアパケットや小形包装物、EMS等をご利用いただきますようお願いいたします」と、差出のルール自体が変更されました。漫画の単行本はまさに「商品価値のある書籍」の代表格。メルカリやeBayで売れた漫画は、この日を境に印刷物では出せなくなったと考えてください。
商品・販売品の線引きに注意
では、売り物ではない漫画はどうか。お知らせには「『商品・販売品』に該当しない書類等については、引き続き『印刷物』をご利用いただけます」ともあります。読んで手放す自分の蔵書を家族に送るようなケースは、文字どおりに読めば商品・販売品ではありません。ただし、ここには注意書きが続きます。「この場合であっても、税関判断で物品と見なされ、名宛国で遅延・返送となった場合は料金返還の対象とはなりません」。つまり最終判定は相手国の税関で、贈り物のつもりでも新品同様の人気作がずらりと入っていれば、売り物と見なされて返送されるリスクは残る。返送されても料金は戻りません。もともと印刷物の公式ページにも、書籍類は名宛国で税関検査の対象になりやすい旨の注記があります。安さと引き換えに返送リスクを抱えるより、最初から物品ルート(小形包装物・エアパケット・EMS)で出すのが、今の実務的な正解です。
消えた5kg枠と冊数の壁
このルール変更が漫画に効くのは、実は料金そのものより「重さの上限」です。印刷物は5kgまで送れました。ところが、日本郵便が代替として案内する小形包装物は公式ページに「最大2kgまで送ることができます」とあるとおり2kg上限、国際エアパケットも同じく2kgまで。つまり商品の漫画にとって、2kg超〜5kgの「安い中量ルート」が丸ごと消えたことになります。
単行本何冊で2kgになるか
コミック単行本1冊の重さは、判型やページ数にもよりますが一般におよそ150〜200g前後です。梱包材の重さも足すと、2kgの枠に収まるのはだいたい10冊前後まで。5kgなら25冊前後まで入った計算なので、たとえば「人気作の1〜20巻セット」のような売れ筋の分量が、ちょうど消えた枠に該当します。この帯の商品を送るなら、選択肢はEMSか国際小包、あるいは後述の発送代行になり、料金感が一段上がります。参考までに、消えた印刷物の5kg料金はヨーロッパなど宛て8,720円・アメリカ宛て10,200円。同じ5kgをEMSで送ると13,000円・15,100円ですから、商品の漫画は実質的な値上げを受けた格好です。だからこそ、この後の冊数別ルートで最適解を選ぶ価値があります。
内容によっては送れない壁もある
もうひとつ、漫画ならではの壁が「中身」です。日本郵便の国際郵便条件表には、各国共通で送れないものとして「わいせつまたは不道徳な物品」が挙げられています。何をわいせつと判断するかは相手国の基準で決まるので、日本では普通に書店に並ぶ成人向けレーベルや過激な描写のある作品が、宛先国では没収・廃棄の対象になることがあります。特に宗教的・文化的に規制の厳しい国宛てでは、日本の感覚のままコレクションを詰めるのは危険です。
中国の書籍・出版物条項
国別のルールで象徴的なのが中国です。日本郵便の国際郵便条件表の中国のページには、禁制品として「書籍、出版物、絵、写真、視聴覚製品等及び違法な出版物、印刷物、視聴覚製品その他宣伝材料、国家秘密に関する文書、ファイルその他の物」という項目が、通常郵便物・小包・EMSのすべてに適用される禁止物品として載っています。詳細欄には「反動的な内容、民族憎悪をあおる内容、国家の統一を損なう内容、社会の安定を破壊する内容、悪のカルトや宗教的過激主義を広める内容又はわいせつな内容を含む」ものが対象と明記されていて、政治・歴史・宗教を扱う作品や性的描写のある作品は、税関判断ひとつで没収されうる建て付けです。一般的な少年漫画まで一律に止まるわけではありませんが、「本は中身を見られる荷物」という前提は、宛先がどこであれ持っておいてください。送ってよいか判断に迷う作品は、外して別の手段を考えるのが安全です。
漫画を海外発送する冊数別の最安ルート
壁の全体像がわかったところで、後半は「では、どう送るか」。漫画は冊数=重さでルートが決まる荷物です。1〜2冊の小口から全巻セットの大物まで、冊数別に最安ルートを整理し、梱包と税関申告の実務まで見ていきましょう。料金はすべて日本郵便の公式料金表から引いた執筆時点のものです。
1〜2冊なら小形包装物かエアパケ
単行本1〜2冊、重さにして500g以内なら、いちばん安いのは小形包装物(航空便)です。ヨーロッパなど第3地帯宛てで500gまで1,230円、アメリカ宛てで1,670円。小形・軽量の物品を割安に送るための区分で、売り物の漫画もこの区分なら問題ありません。宛て名面に「Small packet」の表示を入れ、税関告知書の添付と通関電子データの送信が必要なので、国際郵便マイページサービスでラベルを作って差し出します。
ただし小形包装物には弱点があります。公式ページにあるとおり「手紙やはがきと同じ通常郵便物ですので、記録扱いされません」。つまり追跡番号がなく、着いたかどうかを確かめる手段がないんです。しかも補完手段だった書留も、「小形包装物の書留扱いは、2025年12月31日(水)をもちまして終了しました」と、すでに幕を下ろしています。数百円の本を割り切って送るならともかく、売り物を追跡なしで送ると、届いた・届かないのトラブルを解決できません。フリマアプリの取引なら、追跡なしはほぼ選択肢外と考えるべきです。
追跡を付けるならエアパケット
そこで出てくるのが国際エアパケットです。公式の説明は「追跡機能付きで配送状況が確認できる、航空便扱いの小形包装物(2kgまで)配達サービスです」というもので、お届け先の郵便受けに配達されます。実はこのサービス、「2026年6月1日(月)より、『国際eパケットライト』から『国際エアパケット』へ名称変更し、取扱国・地域を全世界へ拡大しました」とあるとおり、印刷物の新ルールとまったく同じ日に全世界対応になっています。商品の書籍を印刷物から締め出すのと同時に、受け皿を全世界に広げた──そう読める制度設計です。料金は国際特定記録料370円込みで、500gまでがヨーロッパなど宛て1,600円・アメリカ宛て2,040円。小形包装物との差は500gで370〜400円ほどなので、売り物や大切な本ならエアパケット一択と言っていいでしょう。手書きラベルでは差し出せないので、こちらも国際郵便マイページサービスでのラベル作成が必須です。
10冊前後までは2kgとの勝負
冊数が増えてきたら、意識するのは2kgの壁です。小形包装物もエアパケットも上限は2kgちょうど。単行本10冊前後+梱包材でぎりぎりの攻防になります。2kgまでの料金を並べてみましょう。
| ルート | 上限 | 追跡 | ヨーロッパなど宛て2kg | アメリカ宛て2kg |
|---|---|---|---|---|
| 小形包装物(航空便) | 2kg | なし | 3,930円 | 4,820円 |
| 国際エアパケット | 2kg | あり | 4,300円 | 5,190円 |
| EMS | 30kg | あり | 6,700円 | 7,900円 |
2kgに収まるなら、追跡付きのエアパケットがコストと安心のバランスで本命です。ここで大事なのが、詰めすぎないこと。窓口の計量で2kgを1gでも超えれば差し出せないので、家のはかりで梱包込み1.9kg程度までに抑えるのが実務のコツです。10冊送りたくて11冊詰めたくなる気持ちはわかりますが、超過した1冊のせいで全体がEMS料金になるなら、その1冊は次便に回すほうが安い。サイズの上限(長さ+幅+厚さ=90cm、長さ最大60cm)は、単行本の束ならまず問題になりません。
11冊以上はEMSか国際小包で
2kgを超えたら、郵便のルートはEMSか国際小包です。EMSは国際郵便最速の航空便で追跡・補償付き。5kg(25冊前後)でヨーロッパなど宛て13,000円・アメリカ宛て15,100円です。前述のとおり、かつての印刷物5kg(8,720円・10,200円)と比べると4千円以上高く、ここが新ルールでいちばん痛みの出る帯になります。急がない荷物なら、国際小包の船便で日数と引き換えに料金を抑える手もあります。
ここでひとつ、覚えておくと得をする考え方があります。荷物を2kg以下に分割して、エアパケット2便に分ける方法です。たとえば20冊・約4kgをひと箱でEMSにすると、5kgまでの料金でヨーロッパなど宛て13,000円。これを10冊ずつの2箱に分けてエアパケットで送れば、2kgまで4,300円×2便=8,600円で済みます。25冊・約5kgでも、2kg×2箱+1kg×1箱なら4,300円+4,300円+2,500円=11,100円と、EMS1箱よりまだ安い。梱包の手間とラベル作成が便数ぶん増えますし、到着日がばらける可能性はありますが、急ぎでなければ十分に現実的な節約術です。逆に、スピードと1箱完結の管理のしやすさを買うならEMS。ここは手間と料金の交換条件として、自分の状況で選んでください。
なお、読み終えた蔵書を家族に送るような「商品ではない」本の送り方は、冊数別の考え方がもう少し柔らかくなります。非売品の本のルート選びは中古本を海外へ送る方法の記事で冊数別に整理しているので、私物の本ならそちらが本編です。また、フリマアプリで売れた品物を海外の購入者へ送る流れ全体はZOZOの商品を海外へ送る記事でも解説しています。
全巻セットは重量逆転で代行が安い
そして全巻セットです。70〜80冊級の人気長期連載を丸ごと送ると、重さは15kg前後に達します。この帯になると、料金の主役が交代します。EMSの15kg料金はヨーロッパなど第3地帯で34,000円・アメリカ宛て39,100円。一方、発送代行ポチロジの料金表は第3地帯15kgで22,985円です。ヨーロッパ宛てで11,015円、アメリカ宛てなら16,115円も代行のほうが安い計算になります。荷物が重いほど差が開く構造なので、「小口は郵便・全巻セットは代行」が今の最適解です。
ポチロジは中古車輸出大手ビィ・フォアードグループの個人向け発送代行で、料金表ベースで世界229の国・地域をカバーしています。日本のネットショップで買った商品を倉庫で受け取り、複数の荷物をひとつにまとめて国際発送してくれるサービスなので、海外から日本の通販で全巻セットや新刊を買い集め、まとめて一箱で受け取るという使い方とも相性抜群です。書籍のような重量物の梱包・発送はプロの領分ですし、「この作品はこの国に送って大丈夫?」という内容面の不安も、申し込み前に無料で相談できます。サービスの実際の評判はポチロジの評判記事にまとめました。
問い合わせのコツ
回答を早く正確にもらうコツは、判断材料を先に全部出すことです。文例を置いておきます。「漫画の単行本78冊(全巻セット、合計約14kg)を〇〇国へ送りたい。中古の自分の蔵書(または販売した商品)で、1冊あたりの価値は約〇〇円。EMSの料金と比較検討中なので、送料の目安と、書籍を送る際の注意点があれば教えてほしい」。ポイントは、冊数と概算重量、そして商品か私物かを最初に伝えること。この2点で料金と申告の答えがほぼ決まるので、確認の往復が一度で済みます。回答をEMSと見比べてから決めても、もちろん問題ありません。
日焼けと角つぶれを防ぐ梱包術
ルートが決まったら梱包です。本はガラスのように割れはしませんが、コレクターにとっての「破損」は角のつぶれ・表紙の折れ・水濡れ・日焼け。特に売り物の漫画は、角がひとつ潰れただけで評価とお金に直結します。国際輸送は国内の宅配便より扱いが荒く、日数も長い前提で守りを固めましょう。
本を守る梱包3点セット
やることは3つです。①防水:本を数冊ずつ透明の袋(OPP袋やチャック付き袋)に入れて口を閉じ、雨や湿気から遮断する。長い船旅になるルートなら乾燥剤も1〜2個添えると、湿気による波打ちを防げます。②固定:袋ごとぴったりサイズの箱に詰め、隙間に緩衝材を入れて中で動かないようにする。本が箱の中で滑ると、角が箱の内壁に繰り返しぶつかって潰れます。詰めた後に箱を軽く振って、音がしないことを確認してください。③角の防御:箱の四隅は衝撃がいちばん集まる場所なので、本の角が箱の角に直接当たらないよう、緩衝材を一枚かませる。全集や愛蔵版など特に大切な本は、1冊ずつ包んだうえで二重箱にすると安心です。逆にやりがちな失敗は、大きすぎる箱にゆるく詰めること。箱は「ぴったり」が正義です。
見出しに掲げた「日焼け」についても触れておきます。本の日焼け(紙の黄ばみ・退色)の主因は紫外線と時間経過なので、輸送中の数週間で目に見えて進むものではありません。ただし船便で1〜3か月かかるルートや、受け取りまで倉庫で保管される期間があるケースでは、光と湿気の影響を受ける時間がそれだけ長くなります。透明袋での密封は日焼け対策としても有効で、袋が紫外線と外気の両方をやわらげてくれます。カバーの上から帯を掛けたままにしておくと帯の跡が残ることがあるので、コレクション級の本は帯を外して本体と別に添えるのが通です。また、値札シールやフリマの梱包テープを表紙に直接貼るのは厳禁。剥がすときにカバーの印刷ごと持っていかれます。テープ類は必ず袋の上から。この小さな積み重ねが、開封したときの「新品みたいだ」という感動を作ります。
税関申告と関税の注意点
国際発送では、内容品を税関告知書(またはインボイス)に正しく書く必要があります。品名は「Comic books」や「Used comic books」のように具体的に。冊数と価格も正直に書きます。中古の蔵書なら購入価格ではなく中古としての妥当な価値で申告し、フリマアプリで売れた商品なら実際の販売価格を書くのが原則です。安く書けば関税を抑えられるように思えますが、過少申告は相手国税関とのトラブルや没収の原因になりますし、紛失時の補償額も申告価値が基準になります。書籍は多くの国で関税上の扱いが比較的穏やかな品目ですが、免税枠や税率は国ごとに違うので、高額のセットを送るときは受取人側でも輸入時の課税を確認しておいてもらいましょう。ラベル作成は小形包装物・エアパケットとも国際郵便マイページサービス経由が前提なので、通関電子データはラベル作成と同時に送信されます。手書きラベルで窓口に持ち込む方式は、エアパケットでは使えない点だけ覚えておいてください。
最後に、受取人への一報も忘れずに。高額のセットを送るときは「何冊・いくらの申告で送った」を事前に伝えておくと、現地で課税された場合も受取人が慌てずに済みます。関税や輸入時の税は原則として受取人払いなので、プレゼントのつもりが相手に支払いを発生させることもある──この一言を先に共有しておくだけで、届いた後の気まずさを防げます。
よくある質問
最後に、漫画の海外発送でよくある質問をまとめます。
Q1. 同人誌も同じルールで送れる?
A. 発送区分の考え方は商業誌と同じで、販売品なら物品ルート(小形包装物・エアパケット・EMS)です。ただし同人誌は内容規制の壁に当たりやすいジャンルでもあります。成人向け作品は各国共通禁制品の「わいせつまたは不道徳な物品」に該当すると判断されるリスクが商業誌より高いので、宛先国の基準を必ず確認し、迷う作品は送らない判断も必要です。
Q2. 自分の蔵書を家族に送るだけでも印刷物はダメ?
A. 商品・販売品に該当しない場合は引き続き印刷物を使えるというのが公式の案内です。ただし物品と見なすかどうかの最終判断は相手国税関で、返送になっても料金は返還されません。新しめの人気作をまとめて送るなど売り物に見えやすい内容なら、最初から小形包装物やエアパケットで出すほうが安全です。
Q3. アメリカ宛ては今送れる?
A. アメリカ宛ての国際郵便は現在、条件付き引受の運用が続いており、状況が変わりやすくなっています。発送前に日本郵便の公式サイトで最新の引受状況を確認してください。急ぎや確実性を重視するなら、国際クーリエや発送代行など郵便以外のルートも比較しましょう。
Q4. 船便は使える?
A. 小形包装物と国際小包には船便があり、急がない大量の本には有力です。ただし日数は1〜3か月かかり、湿気対策がより重要になります。またSAL便は中国宛てなど引受を停止している宛先があるので、利用前に宛先国の取扱状況を確認してください。
Q5. 電子書籍のコードやゲームカードは同封していい?
A. ゲームカードは今回のルール変更で書籍と並んで名指しされた品目で、商品・販売品なら印刷物では送れません。トレーディングカードなど商品価値のあるカード類を漫画に同封する場合も、全体を物品として申告するのが原則です。内容品はすべて税関告知書に書いてください。
Q6. 全巻セットを送るのと現地で電子書籍を買うのはどっちがいい?
A. 読むだけが目的なら、多くの国で日本の電子書籍サービスが利用でき、送料ゼロの電子版が合理的です。それでも紙を送る価値があるのは、装丁や特典を含めて集めたいコレクション用途、日本語学習用、電子化されていない作品の場合。「読みたい」のか「持ちたい」のかで決めると迷いません。
まとめ:漫画を海外発送するには
長くなったので、この記事の要点を5つに整理します。
- 2026年6月1日から、商品・販売品の漫画は「印刷物」で差出不可に。売れた漫画は小形包装物・国際エアパケット・EMSなど物品ルートで送る
- 印刷物の5kg枠が使えなくなり、代替の小形包装物・エアパケットは2kg上限。単行本10冊前後が料金の分かれ目
- 1〜2冊は小形包装物が最安(欧500g 1,230円)だが追跡なし・書留も終了済み。売り物は追跡付きエアパケット(欧500g 1,600円)が本命
- 各国共通禁制品に「わいせつまたは不道徳な物品」。中国は書籍・出版物の内容規制が明文化されており、本は中身を見られる前提で選ぶ
- 全巻セット級の15kg帯は重量逆転ゾーン。EMS 34,000〜39,100円に対しポチロジは22,985円で、最大16,115円安い
漫画の海外行きは、2026年6月を境に「とりあえず印刷物で安く」が通用しなくなりました。でも、冊数で決まる新しい地図さえ頭に入れれば、迷うことはありません。1〜2冊はエアパケット、10冊までは2kgとの勝負、それ以上はEMS、全巻セットは代行で重量逆転。あとは防水と角の防御を固めて、中身の規制だけ最終確認すれば準備完了です。判断に迷う要素──商品か私物かの線引き、宛先国の内容規制、全巻セットの送料──があるなら、無料相談で実数を握ってから動くのが最短ルートです。日本の漫画が、海の向こうの本棚できちんと愛されますように。
なお、この記事の規制・料金・制度の情報は執筆時点の公式情報に基づく一般的な目安です。国際郵便の差出区分のルール、各国の禁制品・内容規制、EMSや各種郵便の国別条件・料金、各サービスの仕様は変更されることがあるため、正確な情報は日本郵便・宛先国当局の公式情報をご確認のうえ、最終的な判断は各窓口にご相談ください。


