こんにちは。セカイニオクル、運営者の「アキ」です。
印刷物を海外発送したい──留学中の子に参考書や漫画を送りたい、海外の取引先にカタログを届けたい、楽譜や卒業アルバムを海外の友人へ。紙のものを送るとき、多くの人はEMSや小包の料金を見て「本を送るだけでこんなにかかるの?」と驚きます。でも実は、日本郵便には「印刷物」という専用の郵便種別があり、これを使うと本1kgをアメリカへ2,710円──EMS(5,300円)のほぼ半額で送れるんです。
ただし印刷物種別には独特のルールがあります。手紙を同封してはいけない、パソコンで作った書類は1部だと送れない、追跡が付かない、カナダ宛だけ重量上限が違う──知らずに使うと窓口で断られたり、思わぬトラブルになったりする落とし穴も。この記事では、印刷物として送れるもの・送れないものの線引き、地帯別の料金表、書類と追跡の実務、国別の出版物規制、そして5kgを超える大量発送の解決策まで、印刷物の海外発送を丸ごと解説します。紙を安く確実に世界へ届ける技術、ここでマスターしていってください。
このブログ「セカイニオクル」は、海外転勤・留学・国際発送の3つのテーマで、日本から海外への荷物の送り方・生活準備に関する情報をまとめたサイトです。
📌 セカイニオクルでわかること
📋 この記事でわかること
- EMSの半額以下で紙を送れる「印刷物」種別の仕組み
- 送れるもの・送れないもの(手紙同封NG・1部書類NG)
- 地帯別の料金表と追跡なし・書留・税関書類の実務
- 国別の出版物規制と、5kg超・大量発送の解決策
印刷物の海外発送はできる?基本ルール

まずは主役の紹介から。「印刷物」は品物のジャンル名であると同時に、日本郵便の正式な郵便種別の名前でもあります。
結論:専用種別が最安ルート
紙のものを海外へ送る選択肢を、ざっくり比較するとこうなります。
| 送り方 | 本1kg・米国宛の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 印刷物(航空便) | 2,710円 | 最安クラス。追跡なし(書留追加可) |
| 小形包装物(航空便) | 印刷物より高め | 2kgまで。品物全般に使える |
| EMS | 5,300円 | 最速・追跡と補償つき |
| 国際小包 | 中間 | 2kg超〜30kgの箱もの向け |
見てのとおり、「中身が印刷物だけ」なら、印刷物種別が圧倒的に安い。日本郵便の公式ページにも「定形外とするよりもおトクな料金で発送できます」と明記されている、知る人ぞ知る節約ルートです。ただし安さの代わりに、対象品の縛り・追跡なし・重量上限5kgという条件が付きます。この条件を正しく理解することが、印刷物マスターへの第一歩です。
なぜ印刷物だけ安いのか
「同じ重さなのに、なぜ本だと安いの?」と不思議に思いますよね。これは万国郵便条約の時代から続く、出版物の国際流通を支える思想の名残です。書籍や新聞などの印刷物は、知識・文化の伝達手段として優遇料金で世界に流通させる──という国際的な合意のもと、各国の郵便に「印刷物」区分が設けられてきました。日本の「ゆうメール」(国内の冊子小包)と同じ発想の国際版と考えるとわかりやすいでしょう。つまり印刷物種別の安さは、単なる割引ではなく制度の設計思想。その分「本当に印刷物か」のチェックがあるわけで、ルールを守って使う限り、これほど頼れる味方はありません。
印刷物として送れるもの
「印刷物」の範囲は、思っているより広めです。日本郵便の案内から整理します。
サイズの規定は、長さ+幅+厚さの合計が90cm以内(長さは最大60cm)。ポスターやカレンダーのような巻物は、長さ+直径の2倍が104cm以内(長さ最大90cm)という別枠があり、筒に入れたポスターも印刷物で送れます。一般的な書籍・雑誌ならサイズを気にする場面はほぼありません。
- 書籍・雑誌・新聞──単行本、文庫、漫画、専門書、定期刊行物
- カタログ・パンフレット・チラシ──ビジネス送付の定番
- カレンダー・手帳・日記帳──年末年始の海外ギフトに人気
- 楽譜・地図・図面──印刷された紙もの全般
- トランプ──意外なことにプラスチック製も印刷物扱い
- 写真・印刷した資料(2部以上)──同じものを複数部なら印刷物
共通するのは「印刷によって作られた紙もの(に準ずるもの)」であること。留学生への参考書の仕送り、海外の日本語学習者への教材、書道や絵のお手本、推し活の雑誌切り抜き(後述の注意あり)まで、紙文化のやり取りはほぼこの種別でカバーできます。カレンダーやトランプのような「え、これも?」という品目が入っているのが面白いところで、迷ったら郵便局の窓口で「印刷物で送れますか」と確認するのが確実です。
利用シーン別の実例も挙げておきます。留学生の親なら、参考書・赤本・単語帳の仕送り(2kgで数冊、欧州宛3,920円・米国宛4,810円)。海外の日本語学習者への応援なら、漫画や絵本のプレゼント(漫画は最高の教材です)。ビジネスなら、展示会後のカタログフォローや代理店へのパンフ送付。音楽・芸事なら楽譜・お手本・型紙。家族の記録なら、卒業アルバムや文集を海外の親戚へ。──どれも「EMSだと送料が本代を超える」と諦めがちな品ばかり。印刷物種別を知っているだけで、紙のやり取りのハードルが一気に下がります。
海外で暮らす日本人コミュニティにとっても、印刷物種別は生命線です。日本語補習校の教材、子どもの学年に合わせたドリル、日本語の絵本の読み聞かせ会用の本──海外の日本語教育の現場は、日本からの「紙の供給」で支えられている面があります。学校や団体単位でまとめて送る場合は5kgの壁に当たりやすいので、後述の大量発送の項も参考に。個人の仕送りなら、月に1度「今月の5kg」を編成して送る定期便スタイルが、送料効率と楽しさを両立させるおすすめの運用です。
本の選び方にもひとつ知恵を。海外の日本語学習者や子どもに送るなら、ふりがな付きの本・絵の多い本が長く愛読されます。かさばる百科事典より、繰り返し読める良書を数冊。重量あたりの「読まれる時間」で選ぶと、2,000円の送料の価値が最大化します。読み終えた本が現地の日本語図書コーナーに寄贈されて次の読者へ──そんな循環も、海外の日本語コミュニティではよくある美しい光景です。
送れないものと信書の壁

印刷物種別には、明確な「送れないもの」があります。まず商品・販売品。商品価値のあるゲームカードや販売目的の書籍は対象外です。つまり「トレカの高額カードを売って送る」「新品の本を商品として発送する」は印刷物種別の趣旨から外れ、小形包装物やEMSなど品物用の種別を使うことになります。薬や化粧品の空箱のような「印刷された箱」も対象外。そして重要なのが、パソコンやワープロで作成した書類は1部だけだと送れないというルール(2部以上ならOK)です。
この「1部NG」の背景にあるのが信書の考え方。特定の相手に宛てた通信文(手紙)は「書状」という別種別の世界で、印刷物には含められません。1部だけの書類は個人宛の通信と見なされるわけです。同じ理由で、印刷物の中に手紙やメッセージカードを同封するのはNG。本と一緒にひとこと添えたい場合は、封をしていない挨拶状程度に留めるか、別便の手紙で送る、メールで伝えるのが正解です。「本のついでに手紙も」は自然な発想だけに、印刷物種別のいちばんの落とし穴。窓口で内容を聞かれたら正直に答えられる状態にしておきましょう。
同人誌・フリマ発送のグレーゾーン
問い合わせの多いグレーゾーンにも触れておきます。まず同人誌。個人が趣味の刊行物を友人へ贈る分には印刷物の範囲ですが、「販売した商品の発送」となると商品・販売品側に寄り、印刷物種別の対象外になり得ます。海外のイベント頒布や通販の発送は、小形包装物など品物用の種別で設計するのが安全。内容面でも、二次創作の権利関係と成人向け表現(わいせつ物は万国共通の禁制品)には注意が必要です。フリマで売れた古本も同様に「販売品」なので、印刷物ではなく品物としての発送が筋。「自分用・贈答用の紙もの=印刷物、売買の紙もの=品物」──この線引きを覚えておけば迷いません。なお、海外への販売・頒布を継続的に行うなら、宛先国ごとの規制確認と通関書類が毎回の負担になります。その段階になったら、発送業務ごと輸送代行に任せる選択肢(後述)も視野に入れてください。
写真・アルバム類の扱いも補足します。印刷した写真を複数枚送る、フォトブックを送る──これらは印刷物の範囲で扱えるのが一般的です。手書きのメッセージがびっしり書かれた寄せ書きアルバムになると、通信文の性格が濃くなりグレー。判断に迷う「気持ちのこもった紙もの」は、窓口で現物を見せて相談するのが確実です。手作りの結婚式アルバムや卒業文集のような一点ものは、万一の紛失が取り返しつかないので、種別が何であれ書留(またはEMS)で送ることを強くおすすめします。
料金表:本1kgを世界へ
お待ちかねの料金です。印刷物(航空便)の料金は通常郵便物の地帯区分で決まります。第1地帯=中国・韓国・台湾、第2地帯=それ以外のアジア、第3地帯=オセアニア・ヨーロッパ・中近東・カナダなど、第4地帯=アメリカ(グアム等の海外領土含む)という区分です(その他の地域は日本郵便サイトで確認を)。
| 重量 | 第1地帯(中韓台) | 第2地帯(アジア) | 第3地帯(欧州・豪等) | 第4地帯(米国) |
|---|---|---|---|---|
| 100g(薄い冊子) | 290円 | 290円 | 390円 | 390円 |
| 500g(文庫2〜3冊) | 770円 | 770円 | 1,230円 | 1,230円 |
| 1kg(単行本2冊程度) | 1,240円 | 1,450円 | 2,120円 | 2,710円 |
| 2kg(漫画5〜6冊) | 2,240円 | 2,650円 | 3,920円 | 4,810円 |
| 5kg(上限) | 4,340円 | 5,350円 | 8,720円 | 10,200円 |
手紙(定形外)で2kg送ると第3地帯4,130円のところ、印刷物なら3,920円。アメリカ宛の漫画2kgも、EMSの7,900円に対して印刷物なら4,810円と大幅に安くなります。「紙だけの荷物は、印刷物種別に乗せ替えるだけで送料が数千円変わる」──これがこの記事でいちばん持ち帰ってほしい数字です。なお船便の印刷物はさらに安く、日数(1〜3か月)と引き換えの最安ルートとして健在。急がない書籍の大量送付で検討の価値があります。
料金表の読み方のコツも添えます。第1・第2地帯は500gまで同額(770円)で、1kgから差が開く構造。つまり軽い冊子はどこ宛でもワンコイン級です。また刻みが100g単位(〜2kg)なので、「あと1冊入れると次の重量段に上がる」ことがよくあります。発送前にキッチンスケールで量り、段の境目(例: 990gと1,010gでは110円違う)を意識して冊数を調整すると、数百円単位の最適化ができます。逆に2kgを超えると1kg刻みになるため、「2.1kgなら3kgまで同額」という詰め放題ゾーンも。重量帯の階段を味方につけるのが、印刷物上級者の遊び方です。
追跡なし・書類の実務
安さの代償も正しく理解しておきましょう。印刷物は手紙と同じ通常郵便物なので、そのままでは追跡(記録扱い)がありません。「送ったはずの本が届かない」となっても行方を調べる手段がないため、なくなると困る荷物には書留オプション(追加料金)を付けるのが定石です。書留を付ければ引受から配達までの記録が残り、万一の際の賠償対象にもなります。
書類面では、書籍・刊行物などの金銭的価値があるものを送る場合、税関告知書(CN22/CN23)の添付と通関電子データの送信が必要です。実務的には国際郵便マイページでラベルを作成し、発送種別「印刷物」を選ぶのが正解。手書きラベルではこの要件を満たせず、税関判断で返送されても料金は返還されないと公式に明記されています。もうひとつの細かい注意が国別の重量上限で、カナダ宛の印刷物は2kgまで(アイルランド宛も書籍以外は2kg)。5kg満載の箱をカナダへ、はできないので、宛先が決まったら上限の確認を忘れずに。
書留を付ける・付けないの判断
書留(追加410円程度・料金は変わり得るため窓口で確認を)を付けるかどうかの判断基準も示しておきます。付けるべきなのは、①絶版本・サイン本など替えの利かない本、②受験・仕事の締切に関わる資料、③高価な専門書・画集、④初めて送る宛先(住所の正確性に不安がある場合)。省略してもよいのは、①安価で再送できる冊子・チラシ、②届かなくても致命傷にならないもの。書留は「保険」であると同時に「追跡できる安心」でもあるので、受取人にとって大事な荷物なら基本は付ける、が私のおすすめです。なお書留を付けても速度は変わりません。速さが必要ならEMSへ、が原則です。
紛失・遅延が起きたときの動きも知っておきましょう。書留付きなら追跡番号で調査請求ができ、亡失時は賠償の対象になります。書留なしの場合は調査手段が限られるため、「届かない」への対処は再送が現実解。だからこそ、絶版本や一点ものは書留、再送可能な新刊や冊子は書留なし、という仕分けが合理的なんです。また、住所不備による返送は差出人負担になるため、宛先住所は受取人からコピペでもらい、郵便番号と番地を二重確認する習慣を。トラブルの9割は、発送前の5分で予防できます。
ビジネス利用の補足として、日本郵便には大量の印刷物向けの法人サービス(大口割引等)も用意されています。展示会シーズンごとにカタログを数百部単位で送る、海外代理店へ販促物を定期供給する、といった規模になったら、郵便局の法人窓口かゆうびんビズカードなどの法人向けメニューを確認する価値があります。個人の仕送りから企業の販促まで、「紙を安く海外へ」の答えは階段状に用意されています。そして「どの階段を使うべきか」の判断こそ、プロに聞く価値のある部分。ポチロジなら、数量・頻度・宛先を伝えれば最適な輸送設計を無料で提案してもらえるので、カタログ発送の定型化を検討する企業・個人事業主の最初の相談先としても使えますよ。
印刷物を海外発送する手順とコツ

仕組みがわかったら実践編です。種別の使い分け、国別規制、梱包、大量発送の解決策まで整理します。
EMSや小形包装物との使い分け
紙ものの発送でどの種別を選ぶか、判断基準をまとめます。
- 印刷物──中身が印刷物のみ・5kg以内・急がない → 最安。追跡が欲しければ書留追加
- 小形包装物──本と文具など「印刷物以外」を混ぜたい2kg以内の荷物 → 品物全般OK
- EMS──急ぎ・高価な本・確実な追跡と補償が必要 → 速度と安心の最上位
- 国際小包・代行──5kg超の書籍群・引越しの蔵書 → 後述
ポイントは「混載するかどうか」。本と一緒にお菓子や雑貨を入れた瞬間、その荷物は印刷物種別を使えなくなります。紙は紙だけでまとめる──これが送料最適化の鉄則です。逆に「本も雑貨も食品もまとめて1箱で送りたい」という仕送りスタイルなら、種別のパズルを自力で解くより、輸送代行のポチロジに箱の中身ごと相談するほうが早くて確実です。混載の可否判定から通関書類まで一括で任せられるので、読者の悩みどころである「何をどの種別で送るか」の設計そのものをプロに預けられます。また、受験や仕事で「この日までに必要」な資料は、数百円をケチらずEMSで。印刷物の航空便は1〜2週間程度かかることもあり、締切もの・生ものの情報には向きません。速さはEMS、安さは印刷物、と役割をはっきり分けて使いこなしましょう。
日数の感覚も共有しておきます。印刷物の航空便は、EMSのような優先扱いではないため、目安として1〜2週間程度(国・時期により変動)。年末年始やホリデーシーズンは航空スペースの逼迫でさらに延びることがあります。「誕生日に間に合わせたい本」は3週間前の発送が安全圏。船便は1〜3か月ですが、料金は航空便よりさらに安く、引越し前の蔵書の先送りや「いつか読む本」の移送には十分実用的です。急がない本ほど安く送れる──印刷物は、時間を味方につけるほど得をする種別です。
受け取る側の体験も設計する
追跡なしの便を使うときは、受取人への事前連絡がより重要になります。「◯日に本を送ったよ、2週間くらいで着くはず」と伝えておけば、受取人は郵便受けを気にかけられるし、1か月経っても届かなければ異変に気づけます。留学寮や社宅など受け取り環境が特殊な宛先では、郵便受けのサイズ(2kgの本の束は入らないことも)や不在時の扱いを確認しておくと親切。届いた本の感想が返ってくるまでが、本の仕送りの楽しみです。連絡を密にして、その楽しみを確実に回収してください。
国別の出版物規制に注意
紙は自由に見えて、国境では意外と規制のあるジャンルです。まず万国共通で、わいせつな出版物と著作権を侵害する複製物(海賊版)は禁制品。同人誌やファンアートの印刷物を送る場合、権利関係と内容には注意が必要です。国別では、韓国宛の雑誌・定期刊行物は受取人1人につき3冊までという数量制限があり(詳しくは国際郵便で韓国に送れないものの解説記事)、フランスには版権関連の出版物条件があります。
さらに、報道・出版への検閲がある国(中国や中東の一部など)では、政治・宗教・地図の表記などに関わる印刷物が通関で問題になることがあります。ビジネスのカタログでも、地図の国境表記が原因で止まった事例が語られる世界です。宛先がこうした国の場合は、内容がセンシティブでないか一度見直し、不安があれば発送前に確認を。「紙だから大丈夫」ではなく「紙だからこそ中身を見られる」──国際郵便の印刷物は、そういう前提で送るのが安全です。
ちなみにCD・DVD・ゲームソフトなどのメディア類は「印刷物」ではなく品物側の扱いです。ブックレット付きのCDでも本体はディスクなので、小形包装物などで送ってください。紙とディスクを一緒に送りたい場合も同様に品物側の種別へ。「印刷=紙にインク」という素朴な定義に立ち返ると、判定を間違えません。
もうひとつ、宛先国の「本の受け取りやすさ」も知っておくと親切です。書籍は多くの国で関税がかからないか低率(書籍の無税・軽減は国際的な慣行)で、個人が数冊受け取る分には課税の心配はほぼありません。ただし高価な画集・専門書をまとめて送ると、申告額次第で受取国の税金対象になることも。また、日本語の本は現地の税関にとって「中身が読めない印刷物」なので、品名に「Japanese comic books」「Textbooks for language study」と用途がわかる英語を添えるのが、開封検査を減らすコツです。教材・学習目的は特に歓迎されやすい用途なので、遠慮なく書きましょう。
電子データとの使い分けという現代的な視点も。楽譜や資料はPDFで送れる時代ですが、「紙で欲しい」需要はむしろ根強くあります。書き込みできる問題集、譜面台に置ける製本楽譜、装丁ごと楽しむ画集、電源のいらない絵本──紙が選ばれる理由は明確です。逆に、急ぎの1部だけの書類(契約書など)は信書の世界なので印刷物種別は使えず、国際スピード郵便や国際宅配便の書類便が担当領域。「紙の情報は何でも印刷物」ではなく、通信か出版物かで道が分かれる──この構造を知っていると、あらゆる紙の発送で迷わなくなります。
梱包と発送手順
印刷物の梱包はシンプルですが、コツがあります。①雨濡れ対策にビニール袋へ入れてから封筒・箱へ(海外の配達は屋外置きも多い)、②角の保護──本の角つぶれは定番の輸送ダメージなので、厚紙を当てるか緩衝材付き封筒を使う、③重い本は箱で──2kgを超えたら封筒より段ボールが安全、④検査に開けやすい包装──印刷物は内容確認される前提の種別なので、過剰なテープぐるぐる巻きは避ける、の4点です。
発送手順は、①国際郵便マイページで宛先・内容品を入力(品名は「Books (used, Japanese comics)」「Product catalog」など具体的に)、②発送種別で「印刷物」(記録が欲しければ「印刷物(書留)」)を選択、③ラベルを印刷して荷物に貼付、④郵便局窓口へ差し出し、の流れ。ポスト投函ではなく窓口差し出しが基本です(重量確認と種別判定があるため)。窓口で「中身は本だけですか?」と聞かれるのはルーティンなので、正直に答えられる状態で持ち込みましょう。
封筒・箱選びの実務
包材の選び方も一言。1kg以内なら市販のクッション封筒(A4サイズ)が手軽で、角の保護もある程度カバーできます。2kg級の漫画セットは、本のサイズに合った小箱+隙間埋めが理想。大きすぎる箱は中で本が泳いで角をつぶします。書店のブックカバーやOPP袋で1冊ずつ包んでから詰めると、雨濡れ・擦れの両方に効く二重防御に。ハードカバーの大型本は2冊を背中合わせにして厚紙で挟む「サンドイッチ梱包」が角つぶれ防止の定番です。数百円の包材投資で、海を越えた本の顔つきがまるで変わりますよ。
発送前の最終チェックリストも置いておきます。□中身は印刷物だけか(雑貨・文具・手紙が紛れていないか)、□重量を量って料金段を確認したか、□カナダ・アイルランド宛なら上限2kgを守っているか、□マイページでラベルを作り「印刷物」を選んだか、□品名は英語で具体的か、□大事な本なら書留を付けたか。この6項目にチェックが付けば、あとは窓口に出すだけ。慣れれば10分で完了するルーティンです。
5kg超・大量ならどうする

印刷物種別の上限は5kg。蔵書の引越し、教材のまとめ送り、カタログの大量発送となると、別の設計が必要です。選択肢は3つ。①5kgずつ複数個に分ける──印刷物料金のまま送れるが、手間と個数がかさむ。②国際小包(30kgまで)──箱単位でまとめて送れる。船便なら大量の本の最安ルート。③輸送代行にまとめて任せる──中古車輸出大手ビィ・フォアードの個人向け輸送代行ポチロジなら、10kg・20kg級の書籍箱も見積もり一発で、通関書類の作成も代行してもらえます。
ここで重量帯ごとの料金を、EMSと、中古車輸出大手ビィ・フォアードの個人向け輸送代行ポチロジで比較してみましょう。本は密度が高く「小さいのに重い」荷物の代表格。段ボール1箱の蔵書は簡単に20〜30kgに達します。
| 重量・行き先 | EMS | ポチロジ | 差額 |
|---|---|---|---|
| 10kg・東南アジア | 13,350円 | 14,050円 | EMSが700円安い |
| 10kg・ヨーロッパ | 23,500円 | 17,786円 | ポチロジが5,714円安い |
| 10kg・アメリカ | 27,100円 | 17,786円 | ポチロジが9,314円安い |
| 20kg・ヨーロッパ | 44,500円 | 28,064円 | ポチロジが16,436円安い |
| 20kg・アメリカ | 51,100円 | 28,064円 | ポチロジが23,036円安い |
| 30kg・ヨーロッパ | 65,500円 | 43,781円 | ポチロジが21,719円安い |
| 30kg・アメリカ | 75,100円 | 43,781円 | ポチロジが31,319円安い |
蔵書1箱30kgをアメリカへ送ると、EMSとの差は31,319円──箱が増えるほど、この差は倍々で積み上がります。引越しで本棚2〜3箱(60〜90kg)を送るなら、差額だけで10万円級。しかもポチロジは複数個口の一括見積もりに対応し、通関書類の作成も代行してくれるため、「箱ごとにラベルを作る」手間からも解放されます。2026年3月からは佐川急便と提携した集荷サービスも始まっており(料金は個別見積もり)、30kgの本の箱を担いで郵便局へ行く必要もありません。
整理すると、①5kg以内の単発は「印刷物種別」が最安・自力でマイページから、②5〜10kgは国際小包とポチロジを見積もり比較、③10kg超・複数箱・繰り返しはポチロジが本命──重量の階段に合わせて送り方を乗り換えるのが、本の輸送費を最小化する全体設計です。どの段に当たるか迷ったら、冊数と重さを添えて無料見積もりを取ってしまうのが確実ですよ。
ポチロジの使い方は、①Webの問い合わせフォームから「書籍◯kgを◯◯国へ送りたい」と相談(冊数・おおよその重量・急ぎかどうかを書くと話が早い)、②見積もりを確認、③荷物を倉庫へ送るか集荷を依頼、④通関書類の作成と国際発送はプロが代行、の4ステップ。回答まで無料なので、「印刷物で分けて送るのと、まとめて代行に頼むのとどちらが得か」という比較の相談でもOKです。とくにビジネスのカタログ定期発送は、毎回の書類作成が地味に重い業務。プロに定型化してもらう価値は送料差以上にあります。蔵書の引越し・教材の大量送付・販促物の海外展開──「紙が重い」悩みは、全部まとめて相談してしまいましょう。
まとめ:印刷物の海外発送のコツ

最後に、この記事の要点をまとめます。
- 「印刷物」という専用種別が最安──本1kg米国宛2,710円・EMSのほぼ半額
- 書籍・雑誌・カレンダー・楽譜・トランプまで対象──紙もの全般をカバー
- 手紙の同封NG・1部だけの書類NG・商品NG──信書と販売品は別種別で
- 追跡なしが標準──大事な本は書留オプションを
- マイページのラベル必須──CN22/23と通関電子データで返送を防ぐ
- カナダ宛は2kgまで──国別の上限・出版物規制を確認
- 紙は紙だけでまとめる──混載した瞬間に印刷物種別は使えない
- 10kg超・複数箱はポチロジへ──蔵書30kg米国宛で31,319円の差+書類代行
- 受取人への事前連絡が追跡の代わり──送った日と目安日数を共有
- 混載・大量・判定グレーはポチロジへ──種別の悩みごと無料相談できる
「この同人誌は印刷物で送れる?」「カタログ200部を定期的に海外へ送りたい」──量が増えるほど、判定と設計はプロに聞くのが確実です。ポチロジなら発送可否の確認と見積もりが無料。問い合わせフォームに内容と宛先を書いて相談すれば、最適な送り方まで具体的に答えてもらえます。サービスの実態はポチロジの評判を徹底調査した記事でどうぞ。なお、逆に海外の本を日本へ取り寄せたい方は教保文庫の海外発送ガイドが参考になります。
本記事の料金・制度情報は2026年7月時点の日本郵便の公式情報に基づいています。料金・条件は改定されることがあるため、発送直前には最新情報もあわせて確認してください。
印刷物という種別は、手紙同封NGなどの細かい作法さえ守れば、誰でも今日から使える公共の知恵です。紙の本には、画面にない重さと手触りがあります。その重さを、いちばん賢い料金で海の向こうへ──「印刷物」という種別は、そのために用意された、紙の文化のための航路です。あなたの本が、世界のどこかの机で開かれますように。


