こんにちは。セカイニオクル、運営者の「アキ」です。
このブログ「セカイニオクル」は、海外転勤・留学・国際発送の3つのテーマで、日本から海外への荷物の送り方・生活準備に関する情報をまとめたサイトです。
📌 セカイニオクルでわかること
「中国出張が決まったけれど、何を持って行けばいいのか、逆に何を持って行ってはいけないのかが分からない」「モバイルバッテリーが空港で没収されると聞いたけれど、本当なのだろうか」——中国行きの準備で手が止まるのは、たいていこの二つです。着替えや洗面道具は国内出張と変わりません。違うのは、日本では何の問題もない物が税関や保安検査で止められることと、日本では意識せずに使えている通信や決済が、現地ではそのままでは動かないことです。
この記事では、中国 出張 持ち物を「持って行くと止められやすい物」と「忘れると現地で困る準備」の二つに分けて整理します。もとにしたのは、外務省、在中国日本国大使館、中国の税関や民用航空局、日本の国土交通省と税関、携帯各社が公開している情報です。2025年から2026年にかけては、モバイルバッテリーの規則、入国カードの出し方、ビザ免除の期限、北京のドローン規制と、持ち物に関わる変更が続きました。古い知識のまま荷造りをすると食い違う部分があるので、いつ時点の話なのかも添えていきます。
最後に、出発前に上から順に確認できる一覧表を用意しました。読みながら、自分の荷物と見比べてみてください。
📋 この記事でわかること
- 税関や保安検査で止められやすい食品・モバイルバッテリー・薬・資料の基準
- 現金や見本品の申告が必要になる線と、パソコン・スマホの中身の扱い
- ビザ免除の期限、オンラインの入国カード、変換プラグなど入国前後の準備
- 通信(ローミングとVPN)と決済アプリを日本にいるうちに整える手順
⏱ 結論:荷物より先に済ませたい準備
荷物の大半は現地でも買い足せますが、通信の準備だけは着いてからでは間に合いません。中国ではGoogleやYouTubeなどが遮断されていて、中国に入るとVPNの公式サイトも開けなくなります。契約とアプリの設定は日本にいるうちに済ませてください。中国専用設計のスイカVPNなら日本語サポートがあり、出張者が選びやすい一本です。
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中国 出張 持ち物で止められやすい物
先に「持って行かないほうがいい物」と「条件つきでしか持てない物」から見ていきます。ここを知らずに荷造りをすると、空港で荷物を開けて捨てることになったり、申告漏れで足止めされたりします。食品、モバイルバッテリー、薬、資料や機器、現金と見本品の順に確認しましょう。
肉・卵・乳製品の食品は持ち込めない
現地で働く同僚への差し入れや、取引先への手土産として日本の食品を入れたくなる場面は多いと思います。ただ、中国は動物や植物に由来する食品の持ち込みにかなり厳しい国です。根拠になっているのは、中国の農業農村部と海関総署(日本の税関にあたる役所)が出した公告第470号で、2021年10月20日に発効しました。旅客が手荷物や別送品として持ち込む場合だけでなく、郵便や宅配便で送る場合にも同じ一覧が使われます。
公告で禁止されている主な品目
一覧のうち、出張者の荷物に関係しそうな部分を抜き出すと次のとおりです。
| 区分 | 公告に書かれている内容 |
|---|---|
| 肉類 | 生または加熱済みの肉類(内臓類を含む)とその製品 |
| 乳・乳製品 | 生乳、殺菌乳、調製乳、発酵乳のほか、クリーム、バター、チーズ、練乳など |
| 卵 | 生卵、ピータン、塩漬け卵、液卵、マヨネーズなど卵由来の製品 |
| 水産物 | 水生動物の製品(乾燥したもの、加熱調理したもの、発酵させて作った食用ソース類は除く) |
| 植物 | 生鮮の果物・野菜、切り花、種子や苗、土 |
「加熱してあれば大丈夫」と考えがちですが、肉類は公告に「生または加熱済み」と書かれていて、火が通っているかどうかは関係ありません。マヨネーズが卵由来の製品として名指しされているのも見落としやすい点です。外務省の海外安全ホームページも、肉類・魚類とその加工品、乳製品、卵、マヨネーズ、果物や野菜、種子や苗木などの持ち込みは原則として禁止されていると案内しています。
肉のエキスや粉末を使った加工食品がどう扱われるかは、原材料によって判断が分かれうる部分です。最終的に決めるのは現場の税関の担当官なので、迷う物は入れないのがいちばん確実です。手土産は、動物性の原材料を使っていない菓子など、説明に困らない物を選ぶと安心できます。
魚の加工品は資料で書き方が違う
水産物については、資料によって書き方が食い違っています。公告第470号は水生動物の製品を禁止しつつ、「乾燥したもの、加熱調理したもの、発酵させて作った食用ソース類」を対象から外しています。一方、外務省の安全対策基礎データ(2025年4月23日更新)は「肉類・魚類(日本産に限らず)およびその加工品」を原則禁止と書いていて、除外には触れていません。
公告の文面だけを読めば、干した水産物や加熱済みの水産物は禁止の対象から外れているように読めます。ただし外務省の案内はそれより広く、どちらに沿って判断されるかは窓口しだいです。出張で確実に通したいなら、魚の加工品も「止められる可能性がある物」として扱い、荷物から外しておくのが無難です。
酒やたばこは禁止ではありませんが、量が多いと申告が必要です。基準は、アルコール12度以上の酒類が1,500ミリリットルを超える場合、紙巻たばこが400本を超える場合、葉巻が100本を超える場合、刻みたばこが500グラムを超える場合です(海関総署公告2007年第72号)。
モバイルバッテリーは三つの規則を見る
中国出張の持ち物でいちばん情報が混乱しているのが、モバイルバッテリーです。「日本で買った物は没収される」という話と「国際線なら問題ない」という話が両方出回っていますが、これは三つの別々の規則が混ざって語られているためです。日本を発着する便の規則、中国の航空当局が以前から定めている規則、そして中国の国内線だけにかかる認証マークの規則。自分の旅程がどれに当たるのかを分けて考えると、すっきりします。
日本発着便は二個まで
まず日本側です。国土交通省は2026年4月14日に新しい規則を発表し、2026年4月24日から適用しています。追加された内容は三つあります。機内に持ち込めるモバイルバッテリーは160Wh以下のものに限り2個まで。機内でモバイルバッテリーに充電しない。機内でモバイルバッテリーから他の電子機器に充電しない。預け入れ荷物に入れられないことと、160Whを超えるものは持ち込めないことは従来どおりです。座席の上の収納棚に入れないという決まりは、それより前の2025年7月8日から始まっています。
以前は機内でスマホをモバイルバッテリーにつないで充電している人をよく見かけましたが、今は機内での使用そのものが認められていません。国土交通省の旅客向けの案内は、電子機器の充電には機内に備え付けの電源を使うよう求めています。違反の内容によっては航空法による罰則の対象になりうる、とも書かれています。
容量の目安も確認しておきます。Whは「電圧×容量」で求められ、電圧3.7ボルトで10,000mAhの製品なら37Wh、20,000mAhなら74Whです。一般的な製品であれば160Whの上限には届きませんが、本体に定格の表示がない物や、表示が擦れて読めない物は避けてください。なお日本航空は、国際航空運送協会の規定変更によって2027年1月以降は100Whに制限される可能性がある、と注記しています。これから買い替えるなら、100Wh以下の製品を選んでおくと長く使えます。
中国国内線は認証マークが条件
次に中国側です。中国民用航空局は2025年6月28日から、3Cマークがないもの、3Cマークが不鮮明なもの、リコール対象の型番やロットのモバイルバッテリーを、旅客が中国の国内線に持ち込むことを禁止しました。3C(CCC)は中国の強制製品認証のことで、在中国日本国大使館は「日本におけるPSEマークに相当します」と説明しています。
ここで大事なのは対象が国内線だという点です。大使館は当局に確認した内容として、国際線を利用する場合には3C認証のロゴがないものでも機内持ち込みは引き続き可能だと案内しています(2025年6月27日付)。つまり、日本と中国を往復するだけの出張なら、日本で買ったモバイルバッテリーをそのまま使えます。問題になるのは、上海に着いたあと成都へ飛ぶ、北京から深圳へ移動する、というように中国国内で飛行機に乗り継ぐ旅程です。日本で買った製品には3Cマークが付いていない物もあるので、国内線の区間で保安検査を通れないおそれがあります。
国内線での移動がある出張なら、選択肢は三つです。3Cマークが付いている製品を用意する。現地で認証済みの製品を買う。その区間はモバイルバッテリーなしで動く。高速鉄道での移動に切り替えられる区間なら、そもそもこの規則の対象になりません。
| 場面 | 規則の要点 | 根拠 |
|---|---|---|
| 日本を発着する便 | 160Wh以下に限り2個まで。機内で充電しない・給電に使わない。預け入れ不可。収納棚に入れない | 国土交通省(2026年4月24日から適用) |
| 中国の航空便(以前からの規則) | 預け入れ不可。100Wh以下は承認不要。100Whを超え160Wh以下は航空会社の承認を得て2個まで。160Wh超と定格表示のないものは不可。飛行中は充電に使わない | 中国民用航空局の公告(2014年) |
| 中国の国内線 | 3Cマークがないもの、不鮮明なもの、リコール対象のものは持ち込み禁止 | 中国民用航空局(2025年6月28日から) |
中国では2026年4月にモバイルバッテリーの新しい強制国家標準(GB 47372-2026)が公布され、2027年4月1日に施行される予定です。報道によれば、施行後も、それ以前に買った認証取得済みの製品は、航空分野の現行の規定を満たしていれば引き続き機内に持ち込めるとされています。また、国際民間航空機関が2026年3月に決めた「1人2個まで」という基準を中国の航空当局がどう運用しているかは、公表された通知を確認できませんでした。中国の航空会社を使う場合は、搭乗前に航空会社の案内を見ておいてください。
ライターとマッチにも注意が必要です。全日本空輸は、中国を出発する路線ではマッチ・ライターは機内持ち込みも預け入れもできないと案内しています。アルコール類(消毒液を含む)は機内持ち込みができず、預け入れは可能ですが、度数が70度を超えるものは預けることもできません。中国民用航空局は、ライターやマッチに加えて、発熱剤で温める加熱式の食品も持ち込み・預け入れともに不可としています。
常備薬は処方箋と診断書を添える
持病の薬や、いつも飲んでいる薬を持って行く人は、書類の準備が要ります。外務省は、処方薬を中国に持ち込む場合は税関への申告が必要で、持ち込めるのは個人で使用する合理的な量に限られると案内しています。薬といっしょに、処方箋、処方量、診断書など(英文)を税関に提示して、持ち込めるかどうかの判断を受ける流れです。
在中国日本国大使館の案内(2023年10月13日付)は、もう少し具体的です。入国者自身が使用する医薬品は自己使用のための合理的な量に限ること。医療機関の処方箋にもとづく医薬品を持ち込む場合は、使用回数と日数、処方効果が示された医師の診断書を携行すること。そして、処方が7日を超える場合は、医師が理由を記載した診断書の携行が必要であること。一週間を超える出張で処方薬を持って行くなら、出発前の受診のときに英文の診断書を頼んでおくのが確実です。
医療用の麻薬や向精神薬にあたる薬も、基本的な手続きは同じだと外務省は説明しています。睡眠薬や抗不安薬のなかにはこの区分に入るものがあるので、該当しそうな薬を飲んでいる人は、早めに主治医か薬剤師に相談してください。医薬用でない麻薬や向精神薬の持ち込みは、法律で禁止されています。
市販の薬についても考え方は同じです。中国の税関法は、個人が持ち込む荷物を「自分で使う、合理的な数量」に限ると定めています。出張の日数に見合った量を、元の箱や包装のまま入れておけば、何の薬なのかを聞かれたときに説明しやすくなります。同僚の分までまとめて持つ、という運び方は避けたほうが無難です。
資料・地図・ドローンの落とし穴
仕事で行く以上、資料と機器は必ず荷物に入ります。ここは食品やバッテリーと違って、物そのものではなく「中身」が問われる領域です。
中国の税関が定める持ち込み禁止品の表には、「中国の政治・経済・文化・道徳に有害な印刷物、フィルム、写真、コンピューター記憶媒体など」という項目があります。外務省は、中国以外では一般的とされる書籍や刊行物でも、税関で有害とみなされて没収される場合があり、特に地図に注意が必要だと書いています。わいせつな書籍や画像の持ち込み・持ち出しは処罰の対象です。反対に、帰りの荷物については、内容が国家秘密に関わる原稿や印刷物、記憶媒体が持ち出し禁止品に挙げられています。
外務省は反スパイ法に関する注意喚起(2025年7月22日付)のなかで、国家秘密などに該当するとされる情報を、文書やデータを含めて「取得、保有しただけで」スパイ行為とみなされるおそれがあると明記しています。同じ注意喚起によれば、2014年以降17名の日本人が国家安全に関する罪で拘束され、その時点でも5名が拘束されたままでした。手書きのものを含む地図の所持、許可のない統計調査やアンケートの実施も注意すべき行為として挙げられています。市場調査や現地の聞き取りを予定している出張では、やり方を会社と事前に確認しておいてください。「軍事禁区」「軍事管理区」と表示された場所は撮影が禁止されていて、空港や港、鉄道関係の施設でも撮影が厳しく制限されています。移動中に何気なく撮った写真が問題になることもあります。
帰りの荷物にも気を配る必要があります。在中国日本国大使館は2026年7月7日付の注意喚起で、中国商務部が同年1月、2月、6月に対日輸出規制措置を発表したこと、日本人が国家輸出入禁止貨物密輸罪に抵触した容疑で拘束される事案が発生していることを伝えています。部材や試作品を手荷物で持ち帰る予定があるなら、会社の輸出管理の担当に必ず確認してください。
パソコンとスマホの中身
ノートパソコンやカメラは、滞在中に自分で使って持ち帰るものであれば税関への申告は要りません(外務省)。気をつけたいのは中身です。外務省は、中国の空港によっては空港職員が所持品だけでなく携帯電話やパソコンの中身を検査することがあり、該当する内容があればデータの削除を命じられることがある、指示に従わない場合は所持品の没収や拘留の可能性がある、と書いています。通信機器は機器やアプリを通じて盗聴されている可能性があることを認識するように、とも注意しています。
対策は、持って行くデータを絞ることです。出張に必要なファイルだけを入れ、過去の案件の資料や個人の写真は端末から外しておきます。会社によっては、中国出張用の端末を貸し出したり、持ち出せるデータの範囲を決めていたりします。まず勤務先の情報セキュリティの規程を確認してください。私物のスマホについては、中国へのスマホ持ち込みで準備することをまとめた記事で、写真やアプリの整理の仕方を詳しく書いています。
ドローンは北京への出張では持って行かないでください。在中国日本国大使館の案内(2026年9月17日付)によると、北京市は改正した無人航空機管理規則を2026年11月15日から施行し、原則として市内での飛行、機体と主要部品の所持・保管、北京市内への輸送・持ち込みを禁止します。全日本空輸も北京着の路線について、北京市公安局による情報確認が完了していない無人航空機は持ち込みも預け入れもできないと案内しています。
現金と見本品は申告の基準を確認
最後は、禁止ではないけれど申告が必要になる物です。申告を忘れると、悪気がなくても「無申告」として扱われます。
まず現金です。中国に入るときは、人民元の現金が20,000元を超える場合、または外貨の現金が5,000米ドル相当を超える場合に、税関への申告が必要です。根拠は海関総署公告2007年第72号で、出国するときも同じ基準が使われます。外務省も、無申告で持ち込める外貨は5,000米ドル相当額と20,000人民元までだと案内しています。
持ち出しはさらに手間がかかります。外務省によると、5,000米ドル相当額を超えて10,000米ドル相当額までの外貨を持ち出すには、中国国内の預金先の銀行から「携帯外匯出境許可証」を取る必要があり、10,000米ドル相当額以上ならそれに加えて外匯局の許可証も必要です。過去には、数百万円の日本円を無申告で持ち出そうとした日本人旅行者が税関で指摘され、約50万円分しか持ち出しを認められず、残りは留置扱いになって返還に相当の時間と費用がかかった事例があるそうです。会社の経費を現金でまとめて運ぶ、という方法は避けたほうが安全です。
日本側にも基準があります。100万円相当額を超える現金等(現金、小切手、約束手形、有価証券の合計)や、1キログラムを超える金の地金(純度90%以上)を持って出国・入国する場合は、「支払手段等の携帯輸出・輸入申告書」を税関に提出します。帰国時に書く「携帯品・別送品申告書」とは別の様式です。
| どこで | 申告が必要になる線 |
|---|---|
| 中国の入国・出国 | 人民元の現金が20,000元を超える、または外貨の現金が5,000米ドル相当を超える |
| 中国の入国 | 中国国内に置いていく予定の物品の総額が2,000元を超える(居住者でない旅客の場合) |
| 中国の入国・出国 | 貨物、商品見本、広告品を持っている |
| 日本の出国・入国 | 現金等の合計が100万円相当額を超える、または金の地金が1キログラムを超える |
出張者が見落としやすいのは、表の二行目と三行目です。同じ公告は、居住者でない旅客が中国国内に残していく予定の、総額2,000元を超える物品を申告の対象にしています。貨物、商品見本、広告品も申告する物として挙げられています。展示会に出すサンプルや配布用のカタログ、値の張る贈答品を手荷物で運ぶなら、申告が要るのか、別の通関手続きにすべきなのかを、出発前に会社の物流担当や通関業者に確認しておきましょう。申告する物が何もなければ、「申告なし通路」(緑の通路)を通ります。
中国 出張 持ち物で忘れると困る準備
ここからは反対側、つまり「持って行かないと困る物」と「日本にいるうちに済ませる準備」です。物として荷物に入れる物より、手続きやスマホの設定のほうが多くなります。現地に着いてからでは手が届きにくい順に並べました。
パスポートと入国手続きの最新事情
入国まわりは、この1〜2年で大きく変わりました。古い出張マニュアルが社内に残っている会社ほど、食い違いが出やすい部分です。
ビザ免除は二〇二六年末まで
一般旅券を持つ日本国民は、商用、観光、親族訪問、交流訪問、トランジットを目的とする30日以内の滞在であれば、ビザなしで中国に入国できます。この措置の期限は2026年12月31日です。もともとの期限から延長されたもので、延長は2025年11月3日に中国側が発表し、在中国日本国大使館が翌4日付で告知しました。
気をつけたい点は二つあります。一つは対象となる目的で、留学や就労はビザ免除の対象に入っていません。滞在が30日を超える場合もビザが必要です。もう一つは期限で、2027年1月1日以降の扱いは、この記事を書いている2026年10月5日の時点では発表を確認できませんでした。年末年始をまたぐ出張や、年明けの出張を計画している人は、航空券を取る前に在中国日本国大使館と中国大使館の最新の案内を確認してください。
入国カードも変わっています。2025年11月20日から、外国人の入国カードはオンラインで事前に申告できるようになりました。国家移民管理局のサイト、「移民局12367」というアプリ、WeChatやAlipayのミニプログラムなどから、出発前に入力しておけます。オンラインで申告できなかった場合も、到着した空港でQRコードを読み取って入力するか、備え付けの端末を使うか、紙の入国カードに記入すれば大丈夫です。紙が廃止されたわけではありません。
入国審査では指紋と顔写真の採取があります。外務省は「外国人(14歳~70歳)は中国入国時に指紋を照合されるとともに顔画像を撮影されます」と案内しています。健康申告やPCR検査は、大使館の2025年11月19日時点の案内で不要とされています。
パスポートは入国後も持ち歩いてください。外務省によると、16歳以上の外国人にはパスポートの携帯義務があり、ホテルの宿泊、航空機や高速鉄道、長距離バスの利用、主要な観光地への入場のときに提示を求められます。ホテルの金庫に入れたまま外出すると、高速鉄道の切符が受け取れないといった事態になりかねません。
ホテル以外は宿泊登記が必要
出張で意外に抜けるのが宿泊登記です。中国では、外国人は宿泊を始めてから24時間以内に、管轄の公安機関で登記をする決まりになっています。ホテルやサービスアパートに泊まる場合は施設が代行してくれるので、チェックインのときにパスポートを出すだけで済みます。
自分で手続きが必要になるのは、会社の社宅、駐在している同僚の自宅、個人で借りた部屋などに泊まる場合です。在中国日本国大使館によると、根拠は出入国管理法の第39条で、登記を怠ると第76条により2,000元以下の罰金などの処罰が定められています。手続きの方法は省や市、区によって違うので、社宅に泊まる出張なら、現地の総務担当に登記の段取りを頼んでおくと確実です。
変換プラグと電圧の確認
中国の電圧は220ボルト、周波数は50ヘルツです。日本は100ボルトなので、日本専用の電気製品をそのまま差すと故障の原因になります。まず、持って行く機器の充電器やアダプターの表示を見てください。「100-240V」と書かれていれば、変圧器なしで使えます。パソコンやスマホの充電器の多くはこの表示になっていますが、ドライヤーやヘアアイロン、電気シェーバーの充電台などには日本専用の製品もあります。北京市人民政府の外国人向けの案内も、機器のラベルを先に読み、対応する電圧が合わないものは差し込まないよう呼びかけています。
コンセントの形については、公式の案内どうしでも書き方が違います。日本航空の現地情報は「AタイプとOタイプが基本タイプで、その他のタイプは使えない場合があります」と書き、全日本空輸の都市情報は「プラグの種類は7種類ほどあるが、B型やC型、O型が多い」と書いています。北京市人民政府は、平たい2本のピン(米国・日本式)、丸いピン(欧州式)、三角形に並んだ3本のピンのプラグが使えると案内しています。
まとめると、日本のプラグがそのまま差せるコンセントもあるけれど、どの部屋でも使えるとは限らない、ということです。複数の形に対応した変換プラグを一つ入れておけば足ります。日本航空は、大都会のほとんどのホテルは変換プラグを貸し出していると書いていますが、変圧器の貸し出しはない場合があるとも注記しています。充電する機器が多い人は、変換プラグ一つに日本の電源タップをつなぐと便利ですが、その場合はタップにつなぐ機器がすべて220ボルトに対応していることを確認してください。
通信はローミングとVPNで二重に
中国出張の準備で、荷物そのものより大事なのが通信です。充電器を忘れても現地で買えますが、通信の準備は入国したあとでは整えにくくなります。
そのままでは開けないサービス
中国では、当局がインターネットへのアクセスを管理しています。英国政府の渡航情報は、Google、Facebook、YouTube、Xを「恒久的に遮断されている」サービスとして名指しし、重要な政治行事の前後にはアクセスがさらに制限されることがあると書いています。オーストラリア政府も、銀行のサービスにアクセスできない、よく使うアプリが使えない、インターネット経由の通話やメッセージ送信ができない、といったことが起こりうると注意しています。日本で身近なLINEやInstagram、Gmailも、現地の回線ではそのままつながらないサービスとして知られています。
出張者にとって深刻なのは、仕事の道具が止まることです。会社のメールやカレンダー、ファイル共有がGoogleのサービスに乗っている場合、ホテルのWi‑Fiにつないだ瞬間に全部開けなくなります。Googleマップで取引先までの道を調べることもできません。ChatGPTについても、運営会社が公開している対応国・地域の一覧に中国本土は入っておらず、一覧にない国や地域からアクセスするとアカウントが停止されることがあると明記されています。
大手キャリアのローミング料金
一つ目の備えは、日本の携帯会社の海外ローミングです。2026年10月5日時点で各社の公式ページに載っている、中国本土での料金をまとめます。
| 携帯会社・サービス | 中国本土での料金 | 補足 |
|---|---|---|
| ドコモ(世界そのままギガ) | 24時間980円、3日間2,480円、5日間3,980円、7日間5,280円 | 申し込まずに使った場合は1日最大2,980円 |
| ahamo | 追加料金なし(申し込み不要) | 海外で使い始めて15日を過ぎると最大128kbpsに制限。2026年12月1日以降は海外での月間データ量が40GB |
| au(au海外放題) | 事前予約ありで24時間1,000円、予約なしで24時間1,200円 | 2026年9月30日時点の掲載内容。料金の区分は申し込み前に公式ページで確認を |
| ソフトバンク(海外あんしん定額) | 24時間使い放題980円 | 音声通話とSMSは定額の対象外 |
| 楽天モバイル | 2GBまで追加料金なし | 超過後は最大128kbps。1GBあたり500円で追加できる |
ドコモは、中国では2026年6月30日で3Gのサービスが終わり、同年7月1日以降はVoLTEまたはGSMに対応した携帯電話でなければ使えないと案内しています。古い機種を出張用に使い回している人は、対応状況を確かめてください。
ローミングは、中国の現地回線を借りつつ、データ通信そのものは日本側の設備を経由する形になるため、中国国内の検閲の影響を受けにくいとされています。ただし、各社が公式に「日本と同じようにアプリが使えます」と保証しているわけではありません。確認した範囲の公式ページに、そうした記載はありませんでした。契約内容や時期によって挙動が変わる可能性がある、という前提で考えてください。
VPNは出発前に入れる
二つ目の備えがVPNです。ローミングの容量を使い切ったときや、パソコンをホテルや取引先のWi‑Fiにつなぐときは、現地の回線を通ることになり、遮断がそのままかかります。そこで日本のサービスを使うための手段として、多くの出張者が用意しているのがVPNです。
ただし、位置づけは正直に書いておきます。英国政府は、中国のサイバーセキュリティ関連の法律はVPNなどのオンラインサービスに中国政府の許可を求めている、と説明しています。オーストラリア政府は、現地のインターネット規制を回避するサービスの利用は違法となる場合があり、罰則の対象になりうると注意しています。利用するかどうかは、こうした情報を踏まえて自分で判断することになります。業務で使う端末については、勤務先が指定するVPNや接続ルールがあるならそれが最優先です。法的な位置づけと出張での使い方は、中国出張のVPN準備をまとめた記事で詳しく整理しています。
そのうえで、使うと決めたなら準備は必ず日本にいるうちに済ませてください。中国のネットワークからは、VPNサービスの公式サイトそのものが開けなくなります。申し込みページも、設定の説明も読めません。契約する、アプリを入れる、ログインする、一度つないで動作を確かめる。この四つを出発前に終わらせておくと、現地ではアプリを開いてボタンを押すだけになります。
サービスを選ぶときに見るのは、価格よりも先に「中国で使えている実績があるか」です。海外で評価の高いサービスでも、中国の遮断に対応できていなければ現地では役に立ちません。候補の比べ方は中国で使えるVPNを比較した記事にまとめています。中国向けに絞って探すなら、日本の事業者が運営しているスイカVPNが選びやすい一本です。中国で使うことを前提に設計されていて、問い合わせの窓口が日本語なので、出張中につながらなくなったときのやり取りが日本語で完結します。
通信は一本に頼らないのが基本です。スマホはローミング、パソコンはVPN、というように道を二本用意しておくと、どちらかが不調でも仕事と連絡が止まりません。家族や会社には、つながらなくなった場合の連絡方法(国際電話の番号やWeChatなど)を出発前に伝えておきましょう。
🍉 【11/30(月)で配布終了】スイカVPNクーポン 最大32,910円OFF
申込時に下のクーポンコードを入力するだけ。2年プランならクーポンで月391円(業界最安値水準)で使えます。
| プラン | 実質月額 | クーポンコード |
|---|---|---|
| 2年プラン(+30ヶ月) | 391円/月(32,910円引) | 24m-ad30m2611 |
| 1年プラン(+7ヶ月) | 593円/月(7,679円引) | 12m-ad7m2611 |
| 6ヶ月プラン(+2ヶ月) | 742円/月(2,194円引) | 6m-ad2m2611 |
※クーポン有効期限:2026年11月30日。最新の料金・条件は必ず公式サイトでご確認ください。
決済アプリは日本で登録を済ませる
通信と並んで現地での動きやすさを左右するのが決済です。在中国日本国大使館の「安全の手引き」は、中国では電子決済が広く普及していて、日常生活で現金を使うことはほとんどないと書いています。タクシー、コンビニ、食堂、地下鉄と、支払いの場面の多くがスマホのQRコード決済を前提に回っています。
外国人の出張者でも、この仕組みは使えます。上海市人民政府の案内(2026年9月21日付)によると、海外からの訪問者は、中国本土の銀行口座を開かなくても、中国本土の外で発行されたカードをAlipayまたはWeChat Payにひもづけられます。知っておきたい条件は次のとおりです。
| 項目 | 内容 | 出どころ |
|---|---|---|
| 手数料 | 200元以下の取引は原則として免除。200元を超える取引は、取引の全額に3%がかかる場合がある | 上海市人民政府(2026年9月21日) |
| 利用の上限 | 1回あたり5,000米ドルまで、年間の累計で50,000米ドルまで | 上海市人民政府、中国政府網 |
| WeChat Payの対応ブランド | VISA、MasterCard、American Express、Discover、JCB、Diners Club、UnionPay | 北京市人民政府(2026年3月26日) |
| 現金の引き出し | 海外発行カードでのATM引き出しは、原則として1回3,000元が上限 | 上海市人民政府(2026年9月21日) |
手数料が免除される境目は、北京市人民政府の案内では「200元未満」、上海市人民政府の案内では「200元以下」と、表現が少し違います。ちょうど200元の支払いがどちらになるかは、支払い画面で確かめてください。会食の支払いのように金額が大きくなる場面では、3%の手数料が乗ることを見込んでおくか、クレジットカードがそのまま使える店かどうかを先に聞いておくと慌てずに済みます。
Alipayの対応ブランドは、上海市人民政府が載せている案内ではVisa、Mastercard、Diners Club International、Discoverとなっています。Alipayは2023年8月の発表で、JCBを含む国際ブランドのカードを登録できるとしていますが、上海市の案内にはJCBの名前が出ていません。JCBしか持っていない人は、VisaかMastercardのカードを一枚足しておくほうが安全です。
そして、登録は日本にいるうちに終わらせてください。カードをひもづけるときには本人確認の手続きがあり、認証コードの受信や書類の撮影が入ります。通信が安定している日本で済ませておくのが確実です。とはいえ、アプリの不調やスマホの電池切れは起こりえます。保険として、申告の基準に収まる範囲で人民元の現金も少し持っておくと、いざというときに動けます。
よくある質問
Q. 日本で買ったモバイルバッテリーは中国に持って行けますか?
日本と中国を往復するだけなら持って行けます。在中国日本国大使館は、国際線では3C認証のロゴがないものでも機内持ち込みは引き続き可能だと案内しています。注意が必要なのは中国の国内線に乗り継ぐ場合で、その区間では3Cマークのないものは持ち込めません。日本を発着する便では、160Wh以下のものを2個までという個数の決まりもあります。
Q. カップ麺やお菓子は持ち込めますか?
原材料によります。肉類とその製品、乳製品、卵とその製品は、加熱済みであっても持ち込みが禁止されています。加工食品については最終的に税関の担当官が判断するので、動物性の原材料が入っているか分からない物は入れないのが確実です。
Q. ビザ免除はいつまで使えますか?
現在の期限は2026年12月31日です。商用や観光などを目的とする30日以内の滞在が対象で、留学や就労は対象に入っていません。2027年以降の扱いは、2026年10月5日の時点では発表を確認できていません。
Q. 変圧器は必要ですか?
充電器やアダプターに「100-240V」と表示されている機器には不要です。中国の電圧は220ボルトなので、日本専用の表示しかない製品は変圧器なしでは使えません。熱を出す製品は消費電力が大きく、変圧器も大型になりがちなので、海外対応の製品に替えるかホテルの備品を使うほうが現実的です。
Q. ライターは持って行けますか?
帰りの便で困ります。全日本空輸は、中国を出発する路線ではマッチ・ライターは機内持ち込みも預け入れもできないと案内しています。行きに持ち込めたとしても、帰りの空港で手放すことになります。
Q. VPNは現地に着いてから契約できますか?
難しいと考えてください。中国のネットワークからはVPNサービスの公式サイトが開けなくなるため、申し込みもアプリの入手も進めにくくなります。使うと決めたなら、契約・インストール・ログイン・接続テストまでを日本で済ませておくのが前提です。
まとめ:中国 出張 持ち物の最終チェック
ここまでの内容を、出発前に確認する一覧にまとめます。上から順に見ていけば、止められる物と忘れると困る物の両方を確認できます。
| 項目 | 確認すること |
|---|---|
| パスポート | ビザ免除(2026年12月31日まで・30日以内)の対象か。入国後も持ち歩く |
| 入国カード | 出発前にオンラインで申告しておく(紙でも可) |
| 食品・手土産 | 肉類、乳製品、卵製品、生鮮の果物・野菜を入れていないか |
| モバイルバッテリー | 160Wh以下・2個まで・手荷物に入れる。中国の国内線に乗るなら3Cマークを確認 |
| ライター・ドローン | ライターとマッチは持たない。北京へはドローンを持ち込まない |
| 薬 | 出張日数に見合う量を元の包装で。処方薬は英文の処方箋と診断書 |
| 資料・端末 | 必要なデータだけに絞る。地図や過去の資料、不要な写真を外す |
| 現金・見本品 | 20,000元または5,000米ドル相当を超える現金、商品見本や広告品は申告 |
| 変換プラグ | 複数の形に対応した物を一つ。機器が220ボルトに対応しているか |
| 通信 | ローミングの料金と設定を確認。VPNは契約から接続テストまで日本で |
| 決済 | AlipayかWeChat Payにカードを登録。予備の現金も少し |
| 宿泊 | ホテル以外に泊まるなら、24時間以内の宿泊登記の段取り |
中国 出張 持ち物の準備は、スーツケースに何を詰めるかよりも、何を入れないかと、スマホに何を仕込んでおくかで決まります。食品とモバイルバッテリーは規則を知っていれば避けられる失敗ですし、入国カードや決済アプリは出発前の30分で片付きます。
その中で、現地に着いてからの取り返しがいちばん利きにくいのが通信です。連絡も、地図も、仕事のファイルも、つながって初めて使えます。まずは自分の携帯会社のローミング料金を確かめ、VPNを使うと決めた人は今日のうちに契約と接続テストまで終わらせておいてください。残りの荷造りは、そのあとで十分に間に合います。
中国に入るとVPNの公式サイトも遮断されます。契約とアプリの準備は、日本にいる今だけの作業です。
出発前にスイカVPNを準備する →※料金・プラン・規制状況は変更されることがあります。申込前に公式サイトで最新情報をご確認ください。
本記事は2026年10月5日時点で公開されている情報(外務省海外安全ホームページ、在中国日本国大使館、中国の税関・民用航空局・地方政府、日本の国土交通省・税関、携帯各社の公式ページ等)をもとに整理したものです。法令の運用や料金、現地の規制状況は予告なく変わることがあり、実際の判断は現場の担当官や各事業者に委ねられます。渡航前には必ず外務省海外安全ホームページと在外公館、利用する航空会社・携帯会社の最新情報、および勤務先の規程をご確認ください。本記事の内容は法律上の助言ではありません。


